半藤一利著「昭和史」
少々気になる本です。6年前の2004年発刊。内容が内容だけに、ヒストリーチェンジャー(歴史改変家)の自分としては、一応目を通しておかねばなるまいかと。
内容(「MARC」データベースより)…日本人の精神構造には何が欠けていたのか? 日本人はなぜ戦争をするのか。日中戦争から太平洋戦争の時代を検証、「底なしの無責任」がもたらした悲惨とは何かを問い、未来を選び取るために今、考えることの重要性を訴える。
Amazonの書評では「全国の学校で日本史の教科書として採用してほしい本」とか「昭和史を知る格好の入門書」という肯定的な評価が多い中で、目を惹いたのがこの(↓)コメント。
「『(南京虐殺について)日本人のひとりとして謝罪します』って部分を読んで、この本を読むのを辞めました。もし謝罪するのであれば、それをするのは『当時その場で戦闘していた日本の軍人と、中国の便意兵(※)などなど』であるはずだ」
※「便意兵」は「便衣兵」の誤りでしょう。実際にはそうであったかもしれないが「う○こを我慢しているゲリラ兵」というのは…。
それはさておき、この部分に関してはコメンテーターの意見に同感。謝罪の必要なし、というより、当時ローティーンの子供(著者の生年月日から計算するとそうなる)に責任はないでしょう。
日中戦争にともなう犠牲については、かなり以前、作家・森村誠一氏の言葉に共感した記憶があります。確か…
「過去の侵略やそれにともなう罪に対しての謝罪はしない。当時、私(森村)は子供だった。中国人と同様に一般の日本人も戦争の被害者である。しかし、将来において再び過ちを犯すようなことがあれば、それは自分たちの責任であり、そういう事態に立ち至るのを防ぐことが自分たちの責務である」
…というような内容だったと思います。
要するに自分としては、右も左もどうでもいい、赤も青も関係ない、地球上に存在する数多くの生活集団が、他の生活集団の存在に敬意を払いつつ、お互いを理解する努力を続けながら共存していきましょうや、というスタンスなんですが…。とてもシンプルだと思うんだけど、難しいんでしょうかね。
この本、近いうちに入手して読んでみたいと思います。
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